空義岳光輪居士
昔々あるところに自転車店を営む家がありました。ある日、その家のご先祖さまか家系の誰かが西国三十三所巡りという旅に出る事になりました。それはそれは時間の掛かる、遠く険しい旅だったことでしょう。
時は経ち、西国三十三所巡りの歴史は御詠歌として代々受け継がれ、お盆や法要にはご先祖様が迷わず三十三所順番に巡れる様に御詠歌を歌ってご先祖さまを案内します。
今、西国三十三所巡りをどの人が行かれたのかはもう分かりません。遠い遠いご先祖さまか、もしかすると僕の知る誰かだったのかも知れません。
棺に入れられた真っ白な笈摺と草鞋と足袋と菅笠、杖、手甲、脚絆等の旅道具をまとい、西国三十三所巡礼の旅へと旅立ちました。
僕にはご先祖様が迷わず西国三十三所巡礼出来るように御詠歌を歌って道案内をする役目を分け与えられました。
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